NEWSニュース

2025.04.17(Thu)

成長期の痛みを知る vol1 スポーツ障害の正しい理解(対策)

タカスポ
タカスポ

今回は【成長期のスポーツ障害】について環境と対策をまとめました。
理解を深めてお子さんの成長に役立ててください。
前回のはこちら →身体的要因について

成長期のスポーツ障害は、身体的な要因だけでなく、環境的な要因も大きく影響します。子どもたちが安全にスポーツを楽しむために、環境要因にも目を向け、適切な対策を講じることが重要です。

環境的要因を知ろう!

成長期のスポーツ障害に関わる環境的

現代の子供たちは、学校、塾、習い事などで多忙な日々を送っています。スポーツにおいても、高い目標を掲げ、過密なスケジュールで練習に励むことも少なくありません。しかし、成長期の身体はまだ発達段階であり、過度な負荷や不適切な環境は、スポーツ障害を引き起こす大きな要因となります。

【過度な練習と休息不足】

成長期の体は、まだ発達段階にあり、過度な負荷に耐えられません。十分な休息を取らずに過度の練習を続けることは、オーバーユース(使いすぎ)につながり、成長期の身体に大きな負担をかけます。

  • 疲労が蓄積した状態での練習は、ケガや障害のリスクを高めます。
  • 練習時間の長さ、頻度、試合数の多さなどによって過度に運動負荷がかかります。
  • 特定の動作(野球の投球、テニスのストロークなど)によって同一部位に負担が集中します。
  • 十分な休息を取らないと、疲労が蓄積し、回復が遅れます。
  • 十分な睡眠時間の確保ができていない。
  • バランスの偏った食事で、成長に必要な栄養素が不足している。
  • 練習後の適切なケア(クールダウン、ストレッチなど)が不足している。

【指導者の影響】

特に野球などの投球動作は、正しいフォームで行わないと、肩や肘に大きな負担がかかります。しかし、十分な技術指導を受けられないまま、未熟なフォームで投球を繰り返す子供たちも少なくありません。

  • 成長期の身体特性やスポーツ障害に関する知識が不足している指導者。
  • 過度な練習や根性論に基づく指導。
  • 選手の身体(個々の)状態を考慮しない指導。
  • 身体バイオメカニクスの理解がない指導
  • 早期からの専門性の高い練習

【不適切な練習環境】

  • 硬すぎるグラウンドや滑るコートなどの練習環境の影響
  • 気温や湿度の高い環境下での練習。
  • サイズや足の形状に合わないシューズや不適切な用具の使用。

【メンタル的な影響】

  • 勝利至上主義。
  • 選手の身体の状態よりも、試合への出場を優先させる。
  • レギュラー争いなどによる過度な競争。
  • 指導者やチームメイトとの人間関係の悩み。
  • 練習や試合への参加の強制。
  • 保護者の過度な期待やプレッシャー。

見落とされがちな環境的要因を保護者や指導者が目を向け、子供たちが安全にスポーツを楽しめる環境を整えることが、私たち大人の責任です。

理想的なスポーツ指導

成長段階に合わせた指導

年齢に応じた指導
年齢によって運動の目的や最適な種目が異なることを理解し、適切な指導を行いましょう。
多種目の経験
 一つの種目に偏らず、様々な運動を経験させましょう。例えばサッカーをしている子どもでも、夏は水泳、冬はスキーやスケートなど、様々な種目を経験させます。
楽しさと休息
運動を楽しみながら、十分な休息を取らせ、継続できるような指導を心がけましょう。
ケガの予防と早期対応
無理な指導や強要は避け、ケガをした場合は早期に治療し、完治してから復帰させましょう。
食事・精神面のサポート
食事指導や精神的なサポートも行いましょう。
健康管理
学校の検査結果などを活用し、総合的な健康管理を行いましょう。
長期的な視点
目先の成果に捉われず、子どもの性格を理解し、時間をかけて丁寧に指導しましょう。
コミュニケーション
選手の体調や疲労度が把握されるため、日頃からコミュニケーションが密に図り、痛みや違和感を訴えやすい雰囲気を作ることで早期発見・早期対応に努めることができます。
良好な人間関係
選手が精神的なストレスを感じにくくするため、チーム内の雰囲気が良く、仲間と協力し、励まし合えるような環境を作りましょう。

スポーツ障害への対策

適切な練習計画

  • 練習時間や内容を適切に管理し、オーバーユースを防ぎます。
  • 十分な休息日を設け、疲労回復を促します。

指導者の教育

  • 指導者は、成長期の身体特性やスポーツ障害に関する知識を深める必要があります。
  • 適切な指導方法や練習計画を学び、安全な練習環境を提供します。

環境整備

  • 安全な練習環境を整備し、適切な用具を使用します。
  • 試合や大会のスケジュールを適切に管理し、休息時間を確保します。

保護者の理解

  • 保護者は、子供の身体的、精神的な状態を理解し、適切なサポートをします。
  • 早期発見、早期治療の為に、子供の身体の状態をよく観察し、少しでも不安な点があれば、専門家へ相談しましょう。

成長を妨げる可能性

成長期の骨格に生じる損傷は、成長を妨げたり、永続的な後遺症を残したりする危険性があります。

こどもたちの未来のために

成長期のスポーツ障害は、適切な知識と対策によって予防できます。子供たちは、そのような知識がないので、保護者や指導者が知識を持ち、子供たちの体の変化を理解し、安全なスポーツ環境を提供することが重要です。子供たちが生涯スポーツを楽しめるように、正しい理解と適切なサポートを心がけましょう

TOP