脊柱管狭窄症とは

脊柱管とは脊椎が連なってできるトンネルで、脊柱管の中にある馬尾神経・神経根の通路がなんらかの原因により狭窄が生じて腰部〜下肢に痛みが出る障害です。50歳〜の発症が多く、腰椎の加齢変性によって発症する障害の代表とされています。

退行性変性（加齢変化）

加齢変化した腰椎や椎間板・靭帯の影響で脊柱管内が狭くなったり、相対的な筋力低下によって荷重負荷が原因となって変形が起き、脊柱管が狭小化したりします。

分類

神経根型

神経根部の狭窄・圧迫による障害で比較的多く診られます。片側・両側性があり、下肢の疼痛が主な症状となります。

馬尾型

脊柱管自体の狭窄で馬尾神経が圧迫され神経障害が発生します。両側性に多く見られ、下肢の痺れや灼熱感を感じることもあります。また、膀胱障害が誘発されることもあります。

混合型

神経根と馬尾の両方が圧迫される複合型です。

主な症状は、腰部・坐骨神経領域の痛みとしびれです。

歩行時もおしり〜太もも・下肢に痛みや痺れが強くなって歩けなくなり、しばらく休むことでまた歩けるようになるという間欠性破行が典型的な症状です。

治療法

症状に合わせて治療方針を考えていきます！

保存療法では、症状の緩和を目指し、積極的に運動療法も取り入れていきます！

脊柱管内の狭窄している部位を改善するには観血的なアプローチ（手術）を必要とします。

保存療法では対症療法が基本となり、症状改善・運動改善を行います。

当院では、腰背部〜下肢に対しての疼痛緩和と筋緊張の除去・可動域改善を目的として、徒手療法や物理療法・鍼灸治療を施行していきます。

腰部への負荷を下げるように日常生活指導やセルフケア、運動中の痛みに対しても、テーピングやサポーターを処方して痛みを抑制させます。

急激な痛み・症状の軽減など経過次第で、日常生活動作に合わせた無理のない範囲の運動療法を行っていきます。

また、コレクティブエクササイズを取り入れ、体幹〜下肢の筋力強化と柔軟性・安定性・バランス力向上及び腰椎骨盤−股関節複合体（LPHC）の機能向上を目指していきます。

スポーツをしている方には、腰痛の原因をスクリーニングし、身体機能や柔軟性を分析して必要な最適動作の獲得を目標とします。

種目や競技日程・運動習慣や年齢などを考慮してゴールを設定し、それに必要な運動療法を行います。

※ 膀胱直腸障害（排尿・排便に障害が起きるもの）や痛み・しびれが強い症状が続く場合では手術療法が適用される可能性が高くなります。

腰痛の原因となる各部位のアライメント不良・スポーツ時のパフォーマンス不良がある場合にはフィジカル機能に対しての修正が必要になります。

インソール療法・コレクティブエクササイズは、効率的な統合運動能力の獲得を目指し、痛みの改善とパフォーマンス向上に効果があります。

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