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SLAP損傷

SLAP損傷とは

スラップ(SLAP)損傷は、肩関節の損傷の一種であり、一般的には投球やラケットスポーツなどで肩の上方関節唇が上腕二頭筋の作用によって剥離・断裂してしまった状態です。また、転倒や事故などで強い衝撃が加わることで起きることもあります。

原因

肩関節の怪我や外傷

事故、転倒、スポーツのけがなどによって肩に強い衝撃や圧迫が加わることで、肩関節唇に損傷が生じる可能性があります。

肩関節の過度な使用

特定の運動や活動で肩を反復的に使用することは、肩関節唇にストレスをかけることがあります。例えば、ラケットスポーツや投球、水泳などのオーバーヘッドスポーツの反復動作・特定の職業での肩の使用が挙げられます。

加齢による変化

加齢に伴い肩関節周囲の軟骨が退化し、薄くなる傾向があります。軟骨の減少は関節の安定性を低下し、クッション機能を低下させ、摩擦や圧力が増加することで、関節唇に負担をかける可能性があります。また、姿勢に伴う変化として、肩の内旋が進むと関節唇へかかる負担も大きくなります。

症状

肩の痛み

肩の上部や後方、または肩の動かしやすい位置で痛みを感じることがあります。この痛みは、肩を使用する特定の動作や姿勢、または静止した状態で特に顕著になることがあります。

肩関節の不安定感

肩が不安定に感じることがあります。特に肩を持ち上げたり動かしたりする際に感じ、肩が外れそうな感覚や不安定感がある場合は、スラップ損傷の可能性があります。

肩関節の強制回旋の困難

肩を動かす際に可動制限や困難を感じることがあります。特に肩を内・外旋させる動作が制限されていることがあります。

肩関節のクリック音やポップ音

スラップ損傷が進行すると、肩関節の動きに伴ってクリック音やポップ音が聞こえることがあります。これは、関節唇の損傷によって引き起こされる場合があります。

肩の筋力低下

スラップ損傷によって、肩関節の安定性を保つ筋肉が弱くなることがあります。特に肩関節の安定性を提供する筋肉が影響を受ける場合があります。

治療法

スラップ損傷は基本的に保存療法であり、運動中止・制限しながら、肩関節周囲の筋緊張の緩和・ストレッチ患部に対しての物理療法などで炎症と疼痛を軽減させていきます。

同時にリハビリテーションを行い、肩関節のインナーマッスル強化、安定性・柔軟性向上などを目標に、競技復帰を目指していきます。また、ウォーミングアップやクールダウンなど日常生活でできるセルフケアも重要になってきます。

早期復帰再発予防パフォーマンス向上を目的とした治療効果を最大限に引き出すには、しっかりと順序立てた治療方針が重要になっていきます。

保存療法・リハビリテーション

  • 肩関節スポーツマッサージ
  • 肩関節モビライゼーション・マニュピレーション
  • 冷罨法(アイシング処置)
  • 超音波治療
  • アスレティックリハビリテーション
  • 鍼灸治療
  • テーピング
  • 干渉波・ハイボルテージ
  • EMS
  • コレクティブエクササイズ
  • インソール療法
肩甲骨のモビライゼーション
頚部 コレクティブエクササイズ
手術療法

保存療法で症状の改善がみられない場合や、画像所見次第では手術を検討する場合もあります。

治療実績

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