ドケルバン病とは

親指と手首をつなぐ2本の腱と、それらを覆う腱鞘に炎症を起こしている状態です。手を酷使する美容師や職人の方に多く見られますが、長時間のPC作業や日常的な家事でも腱鞘炎を発症する人は少なくありません。
原因
手首をよく使う人に多く診られますが、妊娠、出産期や更年期の女性に多く診られるのも特徴的です。
①オーバーユース
親指に負荷がかかるることで、短母指伸筋腱、長母指外転筋腱都とその2本の腱を覆う腱鞘に炎症が起こります。また、腱の肥厚により腱の滑りが悪くなり腫脹や痛みなどの不快な症状につながります
②女性ホルモンの変動
妊娠・出産の時期に多く分泌されるプロゲステロンには、腱鞘を収縮させる作用があります。また、更年期の時期にはエストロゲンの分泌が減少し、腱や関節を柔軟に保つ作用が弱まります。
症状
物をつかんだり、タオルを絞るなどの動作で手首の親指側に痛みが出ます。
【アイヒホッフテスト】
親指を握った状態で手首を小指側に曲げた際に痛みを誘発します。
【フィンケルシュタイン】
親指を反対の手で小指側に牽引することで痛みを誘発します。


治療法
初期段階では、手首を安静に保つことで症状の改善が期待されます。手首を固定することで、手首の動きを制限し、負担を軽減することができます。
疼痛緩和と筋緊張やむくみの除去、肥厚や癒着を解消させることを目的としスポーツマッサージや鍼灸治療を施行します。
- スポーツマッサージ
- 関節モビライゼーション
- 鍼灸治療

物理的に刺激をすることで治癒力を促進し、早期回復を目指す治療へと変化しています。
- 超音波治療
微弱な超音波によって患部に微細振動を照射し細胞間の組織液を促し、自然治癒力を高める。
- マイクロカレント
生体内に流れる電流と同様の微弱電流を人工的に流すことで細胞組織の修復を行う。
